水木しげる先生死去。
水木先生が亡くなられたと聞いて、非常にショックを受けました。
今となっては妖怪物というジャンルの下地に全て水木先生が描いてきた
多彩な妖怪の姿があります。
私は仕事中ではありましたが子供のころに読み漁った
鬼太郎や悪魔くんの記憶がフラッシュバックしました。
思い出すに私はそういった妖怪という側面だけでない
水木先生の感性に衝撃を受けていたのでした。
アニメの3期鬼太郎から入りはしましたが、
そもそも父の蔵書の中にある青い印刷の墓場の鬼太郎の単行本4冊が
私の水木しげる作品の原点であり、
ゲゲゲの鬼太郎になる以前のおどろおどろしいヒーローではない鬼太郎に衝撃を受けたのを覚えています。戦記物も色々読みました。
そして小学3年生くらいで水木作品のみならず、手塚治虫先生の火の鳥やブッダを読み
死後の世界に恐怖したことから今のゼノ好きの私があります。
墓場の鬼太郎はその後に出るゲゲゲの鬼太郎の単行本にも収録されている
鬼太郎の誕生のエピソードから始まるわけですが、
鬼太郎に関わった人物が死後の世界を周る話があります。
手や足が変なところから生えた案内人、
不気味で巨大な顔の様なモノがバックに配置されたシュールな世界、
そして空虚な平地に一つだけぽつんとそそり立つバベルの塔。
なんて寂しい世界なんだろうと今でも寒気が走ります。
死後の世界の表現でこれを超えるものは私の中でいまだにありません。
それを起点として様々なものを水木先生から受け取りました。
本当私の中で鬼太郎しかない時代がありました、懐かしい。
御高齢でありながら高カロリーの食事をとるお姿を見て、
これはずっと元気だなと安心していたのですが、
今日の訃報を聞いて本当に驚きました。
今水木さんはあの世界を歩いているのでしょうか。
あるいは「のんのんばあとオレ」のドラマ版で描かれた十万億土の絵のような世界へ旅立ったのでしょうか。
どのような世界が待っているのかはかり知れませんが、
私は水木さんの思い描いた世界に辿り着いてほしいと願っています。
謹んで水木さんのご冥福をお祈りいたします。
- 2015.11.30 Monday
- 日記
- 23:59
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- by フォレスト